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エピソード

はつらつとした笑顔をたたえながら、色とりどりの風船を曲げ、ひねり、組み合わせて、瞬く間にバルーンの花を作り上げていく。彼女は仲宗根 麗(なかそね れい)。沖縄を拠点として、世界を舞台に活動するバルーンクリエイターだ。彼女がこれまで作り出したものは結婚式や祭りを彩るアーチ、ウェディングドレス、そして首里城。大小多彩で、どれも心が躍るような魅力があり、世界中の人を惹きつける。彼女はバルーンを「海外に連れて行ってくれたり、友達を作るきっかけになる、羽のような感じ」と話す。

そんな仲宗根氏は創作の原点として、2つのキーワードを挙げる。1つは季節行事の飾り付けが好きだったという母の存在、そしてもう1つは世界を虜にするディズニーのエンターテイメントだ。だが、彼女は初めからクリエイターの道を志したわけではなく、バルーンに出会ったのは社会人になってから。長野在住時、偶然近所にあったというバルーンショップとの出会いから、一気に世界が開けた。世界大会で活躍するクリエイターであったというそのショップのオーナーが紹介したバルーンの世界は、彼女を夢中にさせたディズニーのエンターテイメントそのものだった。

程なくして仲宗根氏は海外への憧れを叶えるべくアメリカへ渡り、テーマパークスタッフ、そして世界客船・日本丸のクルーとして働く。そして30歳を機に帰沖すると、バルーンクリエイターの活動を本格化。並行してパフォーマーとしても活動をスタートし、音響やダンスを交えたライブパフォーマンスの可能性も見出す。そんな彼女に「最大の刺激であり、最大の修羅場」と振り返るほどの大きな転機がやって来た。それは2016年、バルーンで中国の町を作り上げてギネス世界記録に挑戦する一大プロジェクトに、制作スタッフとして参加するというものだ。バルーンで一つの巨大な空間を作り上げるという難問に、彼女はどのような心境で挑んだのか。

現在の仲宗根氏は、舞台演出家の富田めぐみ氏がプロデュースする舞台「ルンルンバルーン琉球舞踊」で、琉球舞踊とバルーンを掛け合わせたパフォーマンスを披露するなど、表現の場をワールドワイドに広げる。そんな彼女の支えとなっているのが、夫の雄三さんだ。仲宗根氏の背中を押し続ける雄三さんの言葉、そして一児の母でもある彼女のこれからの活動について聞いた。

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プロフィール

沖縄市在住。CBA世界公認バルーンアーティスト。REInbow-Balloon creators-代表。
県内の高校を卒業後、長野県の大学に進学し、卒業後は英会話講師を数年間務める。長野在住時にバルーンアートと出会い、アーティストとしてのキャリアをスタート。アメリカにテーマパークスタッフとして1年半勤務した後、世界客船・日本丸のクルーを務める。
30歳を迎えたのを機に故郷の沖縄県に戻り、バルーンクリエイターとしての活動を本格化。バルーンとダンスを組み合わせたライブパフォーマンスなどの活動を行う。世界バルーンアートフェスティバル2016,2018 in中国で、制作スタッフを務め世界ギネス記録達成に携わる。
沖縄の伝統芸能・琉球舞踊とバルーンのコラボ舞台「ルンルンバルーン琉球舞踊」(富田めぐみプロデュース)に参加。日本、デンマーク、イタリア、 スペイン、ペルー、ブラジルなどで公演を行う。
バルーンスクールも開始し、若い世代だけでなく年配者への人材育成に務めながら自身の表現を創造しながら活動する。